日本鉱物学会年会講演要旨集
日本鉱物学会2005年度年会
セッションID: K3-07
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含水forsteriteの結晶構造
*工藤 康弘栗林 貴弘井上 徹
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抄録

13.5 GPa 1300 Cの条件下で合成された含水forsteriteの結晶構造を単結晶X線法で解析した. EPMAによるMg/Si比は2.038, 含水量はSIMSで測定され0.38 wt%で,化学式はMg1.985Si0.993H0.06O4である.35x47x59ミクロンの単結晶試料を封入管(MoKα, 50kVx20mA)と四軸自動回折計(MXC3K)で測定した.空間群,格子定数は: Pbnm, a=4.756(1)A, b=10.208(3)A, c=5.988(2)A, V=290.7(2)A3. 逆格子空間の極限球の半球で2θが 80度までの反射4488反射を測定した.観測されたLaue対称はmmmで,独立な反射は1092個である.同価な反射の強度の一致の程度を示すRintは6%である.同価な反射の強度を平均し,Io>1.5σIoの788個の反射と1/σ2の重みでの最小自乗法による精密化の結果は異方性温度因子を用いてR=2.7%, Rw=2.1%である.Site occupancyはSi-site 95.0(4)%, Mg1-site 95.4(4)%, Mg2-site 96.2(4)%で,Mgと Si がほぼ同じようにH と置換していてMg1と Mg2を比べると僅かにMg1が卓越している.

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© 2005 日本鉱物科学会
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