2021 年 52 巻 1 号 p. 27-35
過疎高齢化地域のバス路線の多くは利用者も少なく赤字となっており,利用者の増加を目指し利便性の向上を望む声がある一方,住民の自動車依存意識が強く利便性の向上だけでは利用者の増加は望めないとする意見もある.そのためバスの利用促進策を考える際は,利便性の改善によるバスの評価の向上に加えて,自動車の利用意識がバスの利用意識に及ぼす影響も考慮する必要もある.本研究では大崎上島のバス交通を対象に,バスの評価の向上に加え自動車の利用意識がバスの利用意向に及ぼす影響を計量的に分析しバスの利用促進策の指針を探る.