抄録
滋賀県では自転車で琵琶湖を1周する「ビワイチ」による観光振興をおこなっているが,琵琶湖を1周する湖岸道路の多くは往復2車線道路であり,県内の幹線道路として機能しているため自動車交通量も多い.このため,車道通行の自転車が増加することによる自転車の安全性の確保と,自動車の幹線道路としての機能とを両立させることが課題となっている.本研究では,湖岸道路のような往復2車線道路を対象に,エージェントシミュレーションを用いて自転車と自動車の追越行動を考慮した自転車通行空間の整備効果に関する分析をおこなう.