2019 年 47 巻 p. 55-60
本研究では,「SOSの出し方」について子どもたちに考えてもらうことを目指し,分岐と選択を取り入れた動画教材と,その教材を用いた授業プログラムの開発を試みた。公立A中学校2年生143名に授業を実施した結果,動画教材や授業内容についての評価を求めた事後アンケート,悩みや不安を抱えた時の意識を問うた事前・事後アンケートなどの多くの項目において肯定的な結果が得られた。今後は,話し合いのプロセスの詳しい分析などを行い,授業プログラムの有効性の検証と改善を重ねる必要がある。