本稿では,VRゴーグルを用いた不登校生徒支援プログラム「ぶいきゃん」の実践について報告する。2023年度に京都版と全国版で実施されたプログラムでは,計21名の不登校中高生が参加し,1ヶ月間にわたるVR空間での体験型学習と交流活動を行った。アンケート調査の結果,参加者の満足度は非常に高く,他の不登校生徒への推奨意向も強かった。メタバース空間の匿名性と没入感,およびサポーター制度などが参加者の心理的安全性を高め,社会的な交流を可能にしたと考えられる。本実践は,メタバースが不登校生徒支援に新たな可能性をもたらすことを示すとともに,効果検証や持続可能性の確保など今後の課題も明らかにした。