63 巻 (2006) 4 号 p. 266-272
ソープフリーエマルション重合法で, 単分散なポリメタクリル酸メチル (PMMA) 粒子を合成する際の粒子の生成メカニズムを明らかにし, 粒子径の精密制御を検討した. 反応開始直後に生成した核 (粒子) は安定になるまで粒子どうしで凝集し, この凝集した粒子がモノマーを取り込んで成長し, 単分散なPMMA粒子が合成されると考えられた. このことから粒子径を制御するには生成する粒子数を制御すること, すなわち, モノマーの溶媒への溶解性と粒子の安定性を制御することが重要であると推定された. そこで, モノマーの溶媒への溶解性を変化させるために溶媒に混合するメタノール量を, 粒子の表面電荷を制御するためにパラスチレンスルホン酸ナトリウム (NaPSS) 量を変化させてPMMA粒子の合成を行った. メタノール量を増大させるあるいはNaPSS量を減少させることによって粒子径は増大し, 両者の混合量を制御することによって約100nmから約1μmの範囲で粒子径の精密制御に成功した.