抄録
紫外線硬化型高分子液体中で Vapor-Grown Carbon Fiber(VGCF®)の分散状態が異なる分散液を調整し,複合体フィルムを作製した.一つは紫外線硬化型高分子液体に VGCF®を均一分散させた.もう一つは前者に熱処理し,VGCF®のネットワーク構造を誘起させた.これら 2 種の分散液に磁場(1 T, 10 T)を膜厚方向に印加した.VGCF®が均一分散した系に磁場印加した場合,均一分散状態で磁場方向に配向した(1 T, 10 T ともに同じ配向構造).一方,VGCF®ネットワーク構造を有した系に磁場印加した場合,ネットワーク構造を保持し,磁場方向に配向した.特に 10 T の方が高度に配向した.また,VGCF® 1.0 wt%が均一分散した膜厚方向の体積抵抗率は磁場印加前後で変化なく 1010 Ω・cm 以上であった.一方,ネットワーク構造を有するフィルムは磁場無印加,1 T, 10 T でそれぞれ 4.2×105 Ω・cm, 2.1×105 Ω・cm, 9.6×103 Ω・cm と抵抗率が減少した.