68 巻 (2011) 11 号 p. 719-730
二軸押出機を用いて PET に高分子量 PGA を 5~25 重量%で溶融ブレンドすると,PGA がドメインとして直径 0.6~1.8 μm の球体で均一性が高く分散分布する特異性を示した.その二軸延伸フィルムは,PGA が高アスペクト比で多層状に分散したモルフォロジーを形成し,その O2 透過度は,PET 単体に対し PGA が 5 重量%で 0.7,10 重量%で 0.5,25 重量%で 0.3 を示し,優れたガスバリア性を発現した.PGA 組成と O2 透過度の関係は Nielsen 理論とよく一致し,本ブレンド系のガスバリア性向上は透過ガスの迷路効果機構と推定した.本ブレンド系ではエステル交換反応も進行し,PET の重合触媒種や押出温度,滞留時間の影響を受けた.エステル交換反応が進行すると,PGA 分散相のモルフォロジーが変化し,ガスバリア性は低下するが透明性は向上した.エステル交換反応の適度な制御により透明性を維持しながら高いガスバリア性の発現が示唆された.