高分子論文集
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高分子カルセランド型二元金属ナノクラスター触媒を用いるアルコール類の高選択的酸素酸化反応
貝塚 亙輔宮村 浩之小林 修
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68 巻 (2011) 7 号 p. 493-508

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抄録

活性炭担持高分子カルセランド型二元金属ナノクラスター触媒(PI-CB/Au-Pt, PI-CB/Au-Pd)を開発し,アルコール類の酸素酸化反応および酸化的直接エステル合成へ適用した.PI-CB/Au-Pt は中性条件下でアルデヒドおよびケトンを,塩基性条件下でカルボン酸を選択的に与える一方,PI-CB/Au-Pd は酸化的直接エステル合成に高い活性を示した.二次担体の検討結果より,クラスターは一次担体である高分子中に固定化されており,その高分子自体が反応場となっていると考えられる.STEM および EDS による観察から,Au-Pt クラスターはおよそ 1:1 の金と白金から成ること,それに対して Au-Pd クラスターはおよそ 4:1-3:1 の金とパラジウムから成ることが明らかとなった.このクラスター構造の違いが,アルデヒドあるいはカルボン酸への反応経路とヘミアセタール化を経由するエステルへの反応経路を制御していると考えられる.このような金を主体とする二元金属ナノクラスター触媒によるアルコール類の酸素酸化反応において,金属の組合せによって反応経路の制御を実現した例は本報が初めてである.

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© 2011 公益社団法人 高分子学会
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