2017 年 74 巻 6 号 p. 524-533
可逆的付加–開裂連鎖移動(RAFT)重合を利用してp-スチレンスルホン酸ナトリウムまたはp-スチレンスルホン酸リチウムと種々のN,N-ジアルキルアクリルアミドのブロック化を試みた.得られたポリスチレンスルホン酸–ポリアクリロイルモルホリンブロックコポリマーを用いてポリ(3,4-ジオキシチオフェン) (PEDOT)複合体を合成したところ,導電性を低下することなく,低いpHの原因となるスルホ基の含量を低減できた.同様に親水性のN,N-ジエチルアクリルアミド,N,N-ジメチルアクリルアミドを用いたポリスチレンスルホン酸(PSS)ブロックコポリマーとのPEDOT複合体フィルムでも,良好な導電性を示した.