論文ID: 2018-0044
l-ラクチド(LLA)とε-カプロラクトン(CL)を重合後,引き続きd-ラクチド(DLA)とCLの重合をSn(Oct)2存在下に行い,ステレオブロック共重合体(Poly(LLA-r-CL)-b-Poly(DLA-r-CL))を合成した.Poly(LLA-r-CL)とPoly(DLA-r-CL)のブレンド体は二つの融点を示し,ホモ結晶を含むのに対して,Poly(LLA-r-CL)-b-Poly(DLA-r-CL)は選択的にステレオコンプレックス結晶を形成することが示された.得られたポリマーの機械的性質を評価したところ,Poly(LLA-r-CL)-b-Poly(DLA-r-CL)は高い破断伸度を示すことが明らかになった.Poly(LLA-r-CL)-b-Poly(DLA-r-CL)はPLLAやPoly(LLA-r-CL)と比較して低い酵素分解性を示した.