16 巻 (1959) 171 号 p. 381-385
従来, 気体透過量の測定はマノメーターによる圧力変化と時間の関係図から行なわれてきた。そのために取扱の簡単で精確な自動記録化が切望されて, 二, 三の試みがなされているが十分とはいいにくい。筆者は差圧計と非接着型抵抗線ひずみ計を用いることによって自動記録化を行ない, 取扱の容易さ, 再現性の優秀さ, 透過機構の解明などの利点を確認した。またその自動記録の圧力と時間の関係図から高分子皮膜の気体透過係数, 拡散係数, および溶解度係数を初期計算法とBarrerの計算法より求めた結果, エチル繊維素のような拡散係数の大きいものを除いては大体において良い一致を示した。よって初期計算法を用いることによって, 遅れ時間の大きい皮膜の気体透過の測定時間を約半分に短縮でき, また従来Bafrerの計算方法によって得ていた比較的信頼性の少ない, 拡散係数, 溶解度係数をこの初期計算法で照合することによって, 信頼度を高めることができる。