16 巻 (1959) 173 号 p. 523-526
Saranの結晶化速度に及ぼす可塑剤の種類あるいは, その割合の影響は溶融紡糸技術の面からみて重要な問題であると考えられる。本報告ではこれら可塑剤の影響を明確にするため, 密度勾配管を用いて結晶化曲線を測定した。可塑剤量の増加とともに結晶化速度はしだいに一定値に近づく傾向を示し, logkおよびτiについても同様な結果を得た。また4%以上に可塑剤量が増加すると, 含有VeCl2に対する30℃の平衡結晶化度はほぼ一定の値を示す. また結晶化度算出の基礎となる可塑剤とポリマーの間の比容積の加成性は実験的にかなり正確に成立することを認めた. かなり異なった相溶性を示す可塑剤を用いても結晶化速度はほとんど変化せず, 結晶化速度に及ぼす可塑剤の種類の影響は認められなかった。