高分子化學
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アクリロニトリルの塩化亜鉛水溶液重合
第2報アクリロニトリルの重合に及ぼす溶媒としての塩化亜鉛水溶液の効果
吉田 正俊田内 啓介
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20 巻 (1963) 221 号 p. 550-556

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抄録

Zn Cl2水溶液中でアクリロニトリル (AN) の重合速度のZn Cl2濃度による加速現象の原因につき研究を行なった。すなわち, 全重合反応の活性化エネルギー (Ea) および頻度係数 (A) を測定し, またANと他の二三のビニルモノマー (アクリル酸メチル (MA), メタクリル酸メチル (MMA), 酢酸ビニル (VAc)) との共重合を行ない, モノマーの相対反応性比 (MRR) を求め, さらにAlfrcy-Priceの式を用いて極性因子 (e) および共鳴因子 (Q) を算出した。その結果1) Zn Cl2濃度が増大するとEaおよびAはともに減少する。2) AN-MA, AN-MMA系の共重合においてはMRRは文献値とほとんど変わらないが, AN-VAc, MA-VAc系では明らかに差が認められた。それよりVAcのQ, e値に対する他のモノマーのQ, eの相対値を計算すると, いずれのモノマーにおいてもQはあまり変わらないが, eは増大する。以上 の結果よりZn Cl2水溶液の生長, 停止段階への寄与が推察され, ANのZn Cl2水溶液重合における重合速度および重合度の増大は停止反応速度の減少が支配的であることが考察された。

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