23 巻 (1966) 250 号 p. 119-124
トルエンを溶媒とし, TiCl4・CCl3CO2Hを触媒としてシクロペンタジエンの重合を-78℃で行なうと, 触媒およびモノマー濃度に応じて重合は一定の収率で停止した。また, 一定の触媒濃度ではこの飽和収率はモノマー初濃度が小さいほど大であった。重合がモノマー消費以前に停止した系に, さらにモノマーおよび共触媒を添加しても重合は進行しないが, TiCl4を加えると重合は進行した。触媒1分子がモノマー2分子と反応して不活性になるとすると, これらの結果は速度論的に説明される。また, 系中の水が増加すると飽和収率は減少した。このことから水が触媒を破壊する作用と重合連鎖を破壊する両方の作用を有し, 特に後者が主要な原因であると推定された。また, 共触媒としてのトリクロル酢酸の濃度が増加すると飽和収率は増大した。