23 巻 (1966) 254 号 p. 451-458
アルカリ触媒存在下でポリビニルアルコール (PVA) とメチルビニルケトン (MVK) とを反応させて部分カルボニル化ポリビニルアルコール (PCPVA) を合成した。反応温度, MVK濃度, PVA濃度などの反応条件を検討した結果, PVA濃度およびMVK濃度の高いほど, また反応温度の低いほど付加率が増大することがわかった。カルボニル基の含有量についてヒドロキシルアミン法の結果と重量法の結果で差が認められたので, 赤外および紫外吸収スペクトルによってその構造を検討したところα, β-不飽和ケトンの生成が認められることから, 両者の差はアルドール縮合による脱水のためであると考えられる。アルカリ触媒存在下におけるPCPVA水溶液の粘度変化は, PVA水溶液の場合と異なっており, その挙動について, 検討した。PCPVA水溶液は高温で相分離を起こすことが認められたので相分離温度とカルボニル基の含有量の関係について検討した結果, 飽和カルボニル基よりもα, β-不飽和カルボニル基の方が影響が大きいことがわかった。