24 巻 (1967) 264 号 p. 285-295
樹脂-ゴム2成分系ポリマーの強じん化機構を探るために, 種々の樹脂-ゴム系のシャルピー衝撃強度の温度依存性を求め, これを粘弾性特性と関係ずけて現象論的に整理した。PVCに種々化学構造の異なるゴムをブレンドした系, および数種のABS樹脂などを試料として用いた。シャルピー衝撃強度の温度依存性はすべての系について同様な傾向を示す。すなわち, ほぼゴム成分のTgに相当する温度より衝撃強度は増加し始め, 温度の上昇とともにほぼ対数的に増加する。この増加はほぼ次式に従う。
I=Aexp (-B/T) ただしT≧Tg
ここでIは衝撃強度, A, Bは定数, Tは絶対温度である。樹脂-ゴム界面の接着性が悪いと増加の傾向は著しく弱められる。これらから衝撃強度向上機構について若干の考察を行ない. 衝撃強度を高める方向を示唆した。