26 巻 (1969) 286 号 p. 97-101
ペンゼン溶液中でシス-1, 4-ポリブタジエン (PB) にメタクリル酸メチル (MMA) を放射線グラフト重合し, 生成した粗ポリマーからフリーのポリメタクリル酸メチル (PMMA) と未反応のPBをアセトンとn-ヘキサンを用いた交互抽出法で除き, グラフトポリマーを単離した。そのグラフトポリマーのMMA含量と数平均分子量 (Mn) を測定し, さらにオゾン分解により枝分子PMMAをとり出した。枝分子PMMAをベンゼ-メタノールを用いた分別沈殿法で七つのフラクションに分別し, 個々のフラクションのMnを測定して分子量分布曲線を作成し, その曲線から枝分子のMnと重量平均分子量 (Mw) を算出した。一方アセトンによって抽出されたフリーのPMMAについても同様にして12のフラクションに分別し, 分子量分布曲線を作成してMn, Mwを算出した。その結果, このグラフトポリマーの幹1分子あたりの枝分子の数は平均ほぼ1であること, 枝分子PMMAとフリーPMMAの分子量分布はほぼ同じであることがわかった。また, 交互抽出に残された問題として次のことが本研究の結果からわかった。すなわちn-ヘキサンによってはグラフトポリマーは抽出されないが, アセトンによってはMMA含量の大きいグラフトポリマーが少量抽出される。