26 巻 (1969) 292 号 p. 593-601
置換基に水酸基をもつマレイミド誘導体N-メチロールー (MMI), N-2-ヒドロキシエチルー (HEMI) およびN-4-ヒドロキシフェニルマレイミド (HPMI) とスチレン (St), 酢酸ビニル (VAc), メタクリル酸メチル (MMA) およびN-ビニルピロリドン (VPD) とのそれぞれのラジカル共重合を行なった。StおよびVPDとの共重合はいずれのイミド誘導体ともほぼ1: 1の交互共重合体を, VAcとの場合はいずれもイミドリッチのコポリマーを生じ, MMAとの場合は典型的なランダム共重合となった。モノマー組成とコポリマーの粘度との関係に, StおよびMMAの両者では相手のイミドがHPMIであるか, MMIあるいはHEMIであるかにより顕著な相違が存在したが, VAcの場合には著しい違いはなかった。これについてはVAcラジカルの大きな反応性によると解釈した。ただしいずれの組合せにおいてもイミド類のモル比が60%を越えると粘度は低下した。これは多量の水酸基の作用によるものと推測したが特にその影響が顕著に認められたHPMIでは共鳴構造の寄与が大きいものと考えた。測定されたイミド類のQ, e値はMMIでQ=0.49, e=1.32, HEMIでQ=0, 43, e=1.42, HPMIではQ=0.80, e=1.39である。