高分子化學
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〔41〕 光固相四点重合
長谷川 正木
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27 巻 (1970) 302 号 p. 337-349

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抄録

R-CH=CH-Ar-CH=CH-R (ここでRは芳香環, カルボキシル基, またはその誘導体残基を示す) の一般式で表わされるジオレフィン化合物の結晶状態での紫外-可視光照射による重合性を検討した。その結果, 主鎖にシクロブタンを持つ新しいタイプの高分子量線状ポリマーが高収率で多数合成された。検討した化合物の範囲内で, 固相反応でも, モノオレフィン化合物の2量化反応をジオレフィン化合物の線状ポリマー合成に拡張できることを実証した。動力学的検討から, 重合反応は逐次過程により進行することがわかった。また, 結晶解析の結果から, この反応はモノマー結晶内での分子配列に完全に支配され, かつモノマー結晶からポリマー結晶への直接的転移による, 従来に例のない新しいタイプのTopochemical polymerizationであることが明らかとなった。また, 照射光の波長規制により, オリゴマーの選択的生成や溶液重合も可能であることがわかった。生成ポリマーのすべては高融点 (300~420℃), 高結晶性であるが, その結晶は溶解後は再生されない。ポリマーについて, 耐酸化性, 耐加水分解性, 熱的挙動, 動的粘弾性, 誘電的性質などの諸物性や若干の溶液物性も検討した。

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