27 巻 (1970) 307 号 p. 833-838
4-Methacryloyloxy-chalcone (4MC) および4′-Methacryloyloxy-chalcone (4′MC) を合成し, BPOを開始剤として, THF中, 重合を行なった. 生成ポリマーが溶媒に可溶なること, また, そのIRスペクトルは980, 1320cm-1, UVスペクトルは310mμの位置にベンザルアセトフェノン基 (BAP基) に基く吸収が認められること, さらにモノマー中のtrans二重結合がメタクリル基と共重合しない事実などにより, BAP基を側鎖に有するポリマーであることがわかった. モノマー反応性比を求めるため, メタクリル酸メチルとの共重合を行なった結果, MMA〔M1〕-4MC〔M2〕系ではr1: 0.56, r2: 1.0, MMA〔M1〕-4′MC〔M2〕系でr1: 0.55, r2: 0.8と求まった. したがってlog (1/r1) はMMA-4MC: 0.25, MMA-4′MC: 0.26であり, またTaftの式にあてはめて, σ (極性置換基定数) は4MCの場合には0.37, 4′MCの場合には0.39となった.
BAP基を有するポリマーおよびコポリマーの皮膜は水銀ランプによる照射によって容易に硬化し, 溶媒に不溶性化した. この現象を明らかにするために, 照射前後のIRおよびUVスペクトルをとり検討を加えた.