高分子論文集
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ジベンゼンクロムおよびメタロセン類と有機ハロゲン化合物系開始剤によるブタジェンならびにイソプレン重合
久保田 静男大津 隆行
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31 巻 (1974) 12 号 p. 759-764

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抄録

ジベンゼンクロム [(C6H6) 2Cr] および種々のメタロセン [(C5H5) 2Me; ただしMe=Ni, Co, Fe, TiCl2, ZrCl2] と有機ハロゲン化合物を開始剤とするブタジェンならびにイソプレンの重合, 特に生成ポリマーのミクロ構造に及ぼす有機ハロゲン化合物の効果について検討した. (C6H6) 2Crおよび (C5H5) 2Co-有機ハロゲン化合物系開始剤では, いずれの有機ハロゲン化合物についても生成ポリマーのミクロ構造はラジカル重合で得られたものと一致した. また (C5H5) 2Ni-有機ハロゲン化合物系では, 有機ハロゲン化合物がクロル化合物の場合にラジカル重合で得られるよりややcis-1,4含量の高いポリマーが, またヨード化合物の場合にtrans-1,4含量に富むポリマーが得られた. 特に (C5H5) 2Ni-ヨウ化メチレン系では重合開始活性が大で, 88.1%のtrans-1, 4構造より成るポリブタジェンが得られた. (C5H5) 2Fe, (C5H5) 2TiCl2および (C5H5) 2ZrCl2-有機ハロゲン化合物系では低い重合開始活性しか示さず, 生成ポリマーもラジカル重合で得られるものと同じであった. また, イソプレンの重合では, (C5H5) 2Ni-臭化ベンジルおよびヨウ化メチレン系はtrans-1, 4重合を誘起することができた.
さらに, (C6H6) 2Cr-四塩化炭素系開始剤による共重合結果より, この系による重合はラジカル機構で進み, また (C5H5) 2Ni-ヨウ化メチレン系では異なった機構で進むことが分かった.

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© 社団法人 高分子学会
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