高分子論文集
Online ISSN : 1881-5685
Print ISSN : 0386-2186
シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエンの放射線酸化反応
岡本 秀正高田 清岩井 正
著者情報
ジャーナル フリー

34 巻 (1977) 3 号 p. 217-224

詳細
PDFをダウンロード (1349K) 発行機関連絡先
抄録

種々の条件下で厚さ15μのシンジオ-1,2-ボリブタジエンフィルムを空気中でγ線照射し, ラィルム重量およびIRスペクトルの変化を検討した. フィルムの重量は誘導期閥を経て線量とともにほぼ直線的に増加した. IRスペクトルの変化は, 主としてビニル基の減少とOH基およびC=O基の生成であった. OH基はアルコールおよびハイドロパーオキサイド, C=O基は不飽和ケトン, 酸, 飽和ケトン, アルデヒド, エステルおよび過酸のうち主として飽和ケトンからそれぞれ成ることが分かった. 酸化反応の初期では, 重量増加速度およびOH基, C=O基の生成速度はいずれも線量率のほぼ1/2乗に比例した. また, これらの速度は温度とともに増大し, 見掛けの活性化エネルギーはいずれも5~6kcal/molであった. さらに, 30℃で照射して得られたフィルムを空気中に放置すると, 後反応が徐々に進行することが分かった. これらの結果に基づいて, 環化橋かけ反応に伴う連鎖的な酸化反応の機構を考察した.

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top