42 巻 (1985) 11 号 p. 793-801
ハードセグメントが4,4′-ジフェニルメタンジイソシアナート (MDI) と種々のジアミンの繰返しよ, ソフトセグメントがMDIと数平均分子量がMnのポリテトラメチレングリコール (PTMG) の繰り返しより構成されているセグメント化ポリウレタンウレア (SPUU) の凝集状態と脂質水溶液に浸漬した後の疲労挙動について検討した. 動的粘弾性と赤外吸収スペクトルの温度依存性よりハードセグメント相の凝集力は, 構成成分がMDIとエチレンジアミン及び4,4′-ジアミノジフェニルメタンのランダム共重合体 (TU Mn), MDIと1,2-プロピレンジアミン (TM Mn), MDIとエチレンジアミン (Biomer ®) の順に増加することが明らかになった. 脂質水溶液に浸漬した後の重量変化と動的粘弾性の温度依存性よりハードセグメント相の凝集力の弱いTU Mnは2~5%の脂質を吸収し, 吸収した脂質がハードセグメント相の凝集力を低下させることが明らかになった. TU Mnを脂質水溶液に長期間浸漬させた後の疲労強度は浸漬前に比べて著しく低下した。ハードセグメント相の凝集力の弱いTUMnの場合吸収した脂質がクラックの生成と成長を促進した. 他方, ハードセグメントの凝集力の強いBiomerとTM Mnはこのような疲労強度の低下を示さなかった。