抄録
化学構造の異なる6種類の芳香族系ポリイミドの電子線照射効果を主として引張り試験によって検討した. 線量の増大とともに顕著な伸びの低下が認められた. この伸びの減少から劣化の度合いを評価した. 化学構造の違いによって明らかに耐放射線性に差が認められた. 芳香族イミド環の他に を含むポリマーの相互比較を行つた結果, 酸化作用の少ない高線量率電子線照射 (5×103Gy/s) では構成ユニットに関し次の耐放射線性の序列を得た.
更に を含むポリイミドにγ線 (1.39Gy/s) を酸素0.7MPaの酸化条件で照射したところ, 電子線の場合と比較して劣化が著しく促進されることを見いだした. IRの検討から, 酸素中γ線照射では よリイミド環が損傷を受ける確率が電子線の場合に比較して高いことが推論された.