43 巻 (1986) 10 号 p. 641-648
機能性分離膜は多孔質膜であるので不透明試料である. これら不透明試料に対しては光音響分光法が有効である. しかし, 理論がむずかしいため応用が少ない. そこで多孔質膜のキャラクタリゼーションの一つとして, 収着水の量を変え, 光音響スベクトルを測定した. 親水性高分子膜としては硫酸で処理した表面処理ナイロン-6, 絶縁紙, アセチルセルロース~モレキュラーシープ13Xの複合膜, 膜ではないがポリ (p-フェニレンテレフタラート) などである. 収着水の吸収パンドをCHの吸収バンドで規格化した光音, 信号強度は収着量と直線関係にあり, それからのずれは飽和現象として検知される. この飽和現象は周波数特性でも明瞭な特徴を示し, 毛管凝縮の起きていることが特定できる.