48 巻 (1991) 7 号 p. 411-417
合成したポリエチレンテレフタレート/p-ヒドロキシ安息香酸/ポリエチレンドデカン二酸共重合体の液晶挙動をDSC, 偏光顕微鏡による観察及びX線回折により検討した. この共重合体は広い温度範囲でサーモトロピック液晶状態を示す. 室温で固体結晶 (C) のサンプルを転移点以上に加熱するとネマチック液晶相 (N) が現れ, さらに温度を高くすると秩序性の高い液晶相 (スメクチック液晶相, Sと推測) に変わり. このスメクチック液晶状態から冷却すると, ネマチック液晶相 (N) を経て, もとの固体結晶 (C) に戻ることがX線回折で認められた. 偏光顕微鏡の観察, DSCの測定の結果もX線回折の結果を支持した. C〓N〓Sのような可逆的相転移の報告は少ない.