50 巻 (1993) 4 号 p. 271-277
ポリスチレンラテックスをシード粒子, 重合性リン脂質を乳化剤として, スチレンのシード乳化重合を行い, リン脂質を表面に持つラテックスを合成した. シ-ド粒子に対するスチレンとリン脂質の添加量を変えることにより, 得られるラテックスの粒径およびリン脂質の表面密度を制御することができた. また, シード粒子としてメルカプト基の前駆体であるイソチウロニウム塩が固定されたラテックスを用い, 重合性リン脂質を乳化剤としてスチレンのシード乳化重合を行い, ついでアルカリで処理することにより, メルカプト基とリン脂質の両方の残基を表面に持っラテックスを合成することができた. ラテックスのXPS測定の結果, いずれのラテックスの表面にもリン脂質が局在化して結合していることがわかった.