51 巻 (1994) 10 号 p. 647-651
重合が非対称マルコフ過程に従う場合の条件つき確率をNMR三連子強度から求める式を導き, これをアルコキシシラン添加チーグラー-ナッタ触媒で得られたポリプロピレンに適用した. 未分別試料, 熱ヘプタン不溶分ともに, 対称中心から (fluctuateしている) 非対称中心への転換に際し, 一方 (Lとする) の中心の転換に比て, D中心への転換は生じていないか, 生じていても生じ方が少ないこと, 外部ドナーの濃度に伴うイソタクチシチーの単調増加はPLLが大きくなるためであること, 芳香族系のドナーの方がイソタクチシチーの向上に有効であること, および外部ドナーの添加によるイソタクチシチーの向上はL中心, D中心の両方がプラスに作用しているのではなく, 前者による向上が後者による低下を凌駕していることによることを明らかにした.