51 巻 (1994) 5 号 p. 329-336
全芳香族熱可塑性ポリイミド [ポリ (3, 3′-ディオキシフェニル) ディフェニルピロメリットイミド] (TPI) の熱的挙動と高次構造をDSC, 広角および小角X線回折法 (WAXDおよびSAXD) を用いて検討した. 1次元PSPCを用いた新しい測定システムがSAXD強度分布の等強度マップの測定に適用された. 長周期, 結晶化度, 低温側の融点, および融解熱よりTPI結晶の平衡融点と分子鎖に垂直な面の表面エネルギーがそれぞれ487℃, 165erg/cmcm2であると評価された. 延伸倍率 (λ) の異なるTPI膜の一連のSAXD図を熱延伸と熱処理の高次構造に及ぼす効果を解明するため得た. 延伸倍率が2倍まではラメラ晶がその表面垂線を延伸方向に傾けるように再配列していく. 2.5~3.0倍延伸したTPI膜のSAXD図には2点像が出現した. この延伸段階の後, 2点像は4点像へと変換した.