51 巻 (1994) 6 号 p. 409-413
タンパク質溶液構造解析法の一つであるディスタンスジオメトリー法の中に, CaHプロトンと芳香環との距離情報 (環電流効果が0.3ppm以上の場合) を加え, 塩基性牛すい臓トリプシンインヒビター, Basic Pancreatic Trypsin Inhibitorの立体構造計算を行った. 得られた20構造の構造間の収束性を示す値, Root-Mean-SquaredDistanceは0.38Åと低く, 極めて良く収束した構造が得られた. この新しい構造についてCaH NMR化学シフト計算を行ったところ, 実測値との良い一致を得ることができた.