高分子論文集
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多成分系高分子膜の構造と選択透過性
宮田 隆志
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57 巻 (2000) 8 号 p. 498-514

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抄録

優れた有機液体分離膜を開発するための基礎研究として, 多成分系高分子膜の内部構造や表面性質がその選択透過性に及ぼす影響について検討した. ポリジメチルシロキサン (PDMS) を一成分とするグラフト共重合体膜やブロック共重合体膜は, その分子形態や共重合組成によってさまざまなミクロ相分離構造を形成した. それらの膜の選択透過性は, ミクロ相分離構造に大きく影響され, 共重合組成や熱処理などによってその膜特性が大きく変化することがわかった. 一方, 親水性あるいは疎水性成分を有するブロック共重合体やグラフト共重合体を高分子膜調製時に少量添加することによって, 簡便な方法で膜表面のみを改質できた. それらの表面改質膜の表面性質と選択透過性との関係について詳細に検討した結果, 膜の表面性質を変化させることにより透過性を低下させることなく選択性を制御できることが明らかとなった. このような多成分系高分子膜の構造と選択透過性との関係についてこれまでの研究結果を述べる.

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© 社団法人 高分子学会
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