ポリマーの緩和現象を官能基レベルで解析するために粘弾性測定器とフーリエ変換赤外分光装置 (Fr-IR) を結合し, 動的赤外分光測定器を作製した. 粘弾性測定器のサンプルに負荷する伸縮振動と同期した偏光赤外スペクトルを26~150℃の温度範囲, および1~300Hzの周波数範囲で測定することができる. この手法を一連の変性ポリビニルアルコールに応用した. アセチル変性ポリビニルアルコールのヒドロキシル基の緩和を検出することができた. すなわち同期スペクトルは周波数とともに変化し, また温度上昇に伴って, 同期スペクトルの強度は低下した. 同様に一連のブチラール変性ポリビニルアルコール, およびフッ化アセチル変性ポリビニルァルコールの主たる官能基について緩和を検出することができた. さらに, 一連の変性ポリビニルアルコールのガラス転移点の変性度による変化の傾向を各官能基の緩和挙動に基づいて解釈することができた.