61 巻 (2004) 2 号 p. 127-132
代表的な導電性高分子であるポリピロールを, ポリビニルアルコール (PVA) およびポリ酢酸ビニル (PVAc) をマトリックスポリマーとして化学酸化重合法により作製した複合膜を用いてメタノールガス吸脱着による電気抵抗変化について調べた. 複合化するマトリックスポリマーを変えることによりポリピロール複合膜の表面形態が大きく異なる膜が得られることが顕微鏡写真からわかった. この複合膜のメタノールガス吸脱着による電気抵抗値の経時変化を測定したところ, PVAをマトリックスポリマーとした複合膜においては, 通常のp型半導体と同様, 電気抵抗値が上昇する現象がみられたが, PVAcをマトリックスポリマーとした複合膜では電気抵抗値が下降する現象がみられ, マトリックスポリマーの種類によりメタノールガス吸脱着による電気抵抗値の時間応答が反転する結果が得られた.