高分子論文集
Online ISSN : 1881-5685
Print ISSN : 0386-2186
水溶性ポリフェニレンエーテル誘導体-環境負荷の小さい耐熱性コーティング材への応用
柴 裕一吉井 大輔小柳津 研一湯浅 真
著者情報
ジャーナル フリー

62 巻 (2005) 12 号 p. 591-597

詳細
PDFをダウンロード (2482K) 発行機関連絡先
抄録

主鎖にベンゼン環を有するポリフェニレンエーテルに側鎖として極性の高い置換基を導入することで, 耐熱性, 機械的強度, 解重合性を有する機能的で低環境負荷型の水溶性高分子を設計した. このような水溶性ポリフェニレンエーテルは, 3-メチルサリチル酸および5-メチルサリチル酸から酸化重合法によって合成した. その機能性材料としての性質を, 特に製紙用コーティング材の観点から評価した. 合成物は, コーティング材料として必要とされる各種の性質, すなわちアルカリ性の水への高い溶解性, 水溶液および無機顔料混合系の高せん断速度下での顕著な低粘性, さらに顔料とパルプ繊維への接着力を示した. また, 高いガラス転移点を有しており, これに起因して紙シートのオーバーコート材として使用したときに高い剛性と高温での顕著な耐ブロッキング性を示した. さらに, モノマーの存在下において酸化反応を進めることで, 解重合性を示すことも明らかにした. これらの特異な性質により, 堅牢かつリサイクルの可能な素材としての展開が期待できる.

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top