高分子論文集
Online ISSN : 1881-5685
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ロジウム錯体触媒による硫黄原子を含む置換ポリアセチレンの合成
カラムナー形成とシス-トランス異性化
黄 凱田畑 昌祥馬渡 康輝宮坂 淳史佐藤 絵理子貞広 嘉和柏谷 悦章
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62 巻 (2005) 9 号 p. 391-400

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抄録

硫黄原子を側鎖に含む置換アセチレンは, トリエチルアミン溶媒の存在下, ロジウム (Rh) 錯体触媒によって, 立体規則的に重合が進行し, シス体の置換ポリアセチレンが選択的かつ高収率で生成する. このシス体ポリアセチレン主鎖はらせん構造を有し, 分子集合体であるカラムナー結晶を形成していることを見いだした. このシス体ポリマーに約200kg/cm2の圧力をかけると, シス体の二重結合が回転解裂し, シス体とトランス体の2種類のラジカルが生成し, 前者の不対電子はベンゼン環のパラ位についているアルキルスルホキシド部位まで移動し, その結果非常に大きなg値, すなわちg=2.0081, 線幅ΔHmsl=11GのtripletのESRのスペクトルを示すことを見いだした. スルホキシド硫黄の隣のメチレンにスピン密度が現われることは半経験的量子化学的計算法, AM1法を用いて確認した. 一方, トランス体ラジカルは共役平面構造を有し, スピン密度はその主鎖に非局在化し速い運動性を示すソリトン様の磁気的な振舞いを示すことを見いだした.

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