口腔病学会雑誌
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口腔Mycoplasmaの溶血性について
三嶋 建次
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40 巻 (1973) 4 号 p. 389-403

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抄録

口腔Mycoplasmaが歯周疾患において果たしている役割については, これら微生物の生物学的活性に関する知見の乏しい現段階では, なお不明な点が多い。そこで本研究では, 口腔Mycoplasmaの溶血性に注目し, 新鮮分離株の溶血性を諸条件下で調べ, 同時にlecithinaseが関与していると思われる卵黄分解能と溶血性との平行性について検討した。
M.salivarium及びM.orale1は共に嫌気的な条件下で, 全株が羊及びモルモット血球を溶血した。したがって, peroxide以外のfactorが, これらMycoplasmaの溶血毒素として存在するものと思われる。また, 血球に対するprotective effectは, 従来の方法では培養後4℃に保存した血液寒天平板で観察されたものであったが, 今回は37℃で48時間培養した段階ですでに認められた。また, M.orale1の1株においてもprotective effectが観察された。
M.salivariumは141株中131株が卵黄を分解したが, M.orale 1は55株中1株も卵黄を分解しなかった。
以上の結果から, Mycoplasmaの溶血性と卵黄分解能との間に平行性は認められなかった。
なお, M.salivariumは卵黄分解能の点で2群に分けられたが, これらはcell proteinのdisk electrophoretic patternにおいて殆んど差異が認められなかったのに対して, ゲル内沈降反応では, 抗原構造の点で差異のあることが証明された。

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