口腔病学会雑誌
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高温鋳造修復に関する研究
第1報: 高温鋳造における埋没材膨張量と鋳造体変形について
五十嵐 正晴
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43 巻 (1976) 3 号 p. 272-278

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抄録

歯科用ニッケルクローム合金の鋳造収縮を測定するための準備として, リン酸塩系, 石コウ系の高温鋳造用埋没材の凝結膨張を種々の方法で調節し, それによって埋没したU字形鋳造体の膨縮変化を測定し, 凝結膨張の大きさや面アレと変形との関係を調べて次のような知見を得た。
(1) リン酸塩系のセラミゴールド埋没材では, 付属練和液を水で希釈することにより凝結膨張を調節したが, セラミゴールド埋没材Aでは0.65~0.06%, Bでは1.02~0.13%の範囲で調節できた。また, この埋没材で鋳造したU字形試片はどれも良好な面をしていて, 凝結膨張が0.13%付近の時が最も変形も少なく外一内側差はセラミゴールド埋没材Aで+0.36~0.39%, Bで+0.34%であった。
(2) 同じリン酸塩系の渡辺処方埋没材では練和水にコロイダルシリカ溶液を加えて凝結膨張を調節したが, -0.06~1.30%の範囲で調節できた。この埋没材では2~3%のコロイダルシリカ溶液で練和した時鋳肌も滑沢で変形も少なく外―内側差は+0.36~0.37%であった。またこの時の凝結膨張は0.11~0.13%であった。
(3) 石コウ系のタイコンベスト埋没材では, 凝結膨張の調節剤を入れると鋳造体の面アレを生じ, 見かけ上の変形が著しく大きくなった。

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