口腔病学会雑誌
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ウ蝕象牙質の生理的再石灰化
宮内 均
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1976 年 43 巻 4 号 p. 384-393

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抄録

ヒトの生歯の天然ウ蝕象牙質からフクシンのプロピレングリコール液の染別によりその第1層のみを除いて充填しておいたところ, 残された第2層は3カ月後に硬さとCa濃度を著明に増加し, 明らかな再石灰化を示した。またイヌの生歯の窩底象牙質に人工軟化象牙質を作り, 同様にして第1層のみを除いて開放あるいは充填しておいたところ, 残された第2層は3カ月後に例外なくCa濃度を増加して再石灰化を示し, その程度は開放群とCa (OH) 2裏層群ではユージノールセメントおよびカルボキシレートセメント充填群よりもやや著明であった。

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