交通学研究
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持続可能性を考慮した地方都市の公共交通計画に関する実証的研究
秋山 孝正奥嶋 政嗣井ノ口 弘昭
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2012 年 55 巻 p. 223-232

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抄録

地方鉄道とコミュニティバス事業を中心に議論された具体的事例から、持続可能性を考慮した地方都市公共交通計画を検討する。ここでは、地域公共交通計画の例として、岐阜県本巣市の地域公共交通総合連携計画を取り上げる。コミュニティバス運行を中心とした公共交通政策の議論を整理するとともに住民意識に関する調査結果を紹介する。またコミュニティバスの利用促進と持続可能なバス運用に関する検討結果を整理する。さらに、運行経費面からの実行可能性を確保するとともに、市民ニーズに基づく持続可能性を検討する。さらに決定木モデルを用いて、潜在的バス需要者の意識構造を把握することから、地方公共交通計画の方向性について整理する。これらの検討から、コミュニティバスの潜在的需要の把握、経費負担の軽微な運用への政策転換が必要であることがわかった。

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© 2012 日本交通学会
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