民営化をすすめたイギリスでは旅客数のきわめて少ない小規模空港でも民間運営が行われている。大規模空港とは異なり、小規模な空港では民間の単独出資による運営が行われているケースが多い。本稿では、そうした空港運営者は周辺土地開発や空港関連事業を組み合わせて経営を成り立たせていることを確認した。また、近年では地方空港を中心に旅客の落ち込みが見られ、マンストンやプリマス空港では空港閉鎖に至った。こうした事態への対応から、国ではなく地域が直接の対応者となり、財政的な裏付けが必要となる地域開発計画の策定を通じて、空港活用について地元で合意形成をはかっていることを確認した。