交通学研究
Online ISSN : 2434-6179
Print ISSN : 0387-3137
知的情報処理を用いた都市鉄道需要変化の推計に関する研究
秋山 孝正井ノ口 弘昭保田 義之
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2018 年 61 巻 p. 93-100

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抄録

超高齢社会における都市鉄道需要の長期的な変化に対する対応が課題となっている。ここでは、都市鉄道需要に関して、鉄道駅乗降客数に着目して、鉄道サービスと都市活動の視点から分析を行う。すなわち、鉄道駅とまちづくりに関する既存研究を参考にして(秋山・奥嶋・北村2008)、都市鉄道需要の時系列的変化に着目した検討を行う。このとき、都市鉄道需要変化の分析には、2種類の知的情報処理技術を用いる。まず、都市鉄道需要の変動パターン(増加・無変化・減少)を考えるため、段階的判定手順を明示的に表現可能な方法として、機械学習におけるファジィ決定木手法を導入する。さらに、都市鉄道需要変化に対して、ファジィ推論を用いた定量的推計モデルを構築する。最終的には、都市鉄道需要変化のメカニズムを整理するとともに、都市圏における主要要因変化が都市鉄道需要に与える影響程度を実証的に検証する。

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© 2018 日本交通学会
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