交通学研究
Online ISSN : 2434-6179
Print ISSN : 0387-3137
日本の将来人口推計に基づく鉄道沿線の人口動態
渡邉 亮遠藤 俊太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 62 巻 p. 125-132

詳細
抄録

近年、特に地方部において、公共交通の輸送需要の根源となる沿線人口が大きく減少しており、今後さらに人口減少が進めば、大量輸送に適した鉄道の特性が発揮できず、その維持が困難となることも想定される。本研究では、2018年3月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の地域別将来推計人口(平成30 年推計)」をもとに、JR線の沿線人口やその構成が今後どのようになるかを線区別に集計・分析した。その結果、今後人口が増加する線区でも定期旅客輸送のベースとなる年少人口や生産年齢人口の伸びは期待できないこと、輸送密度が低い線区ほど人口減少ペースが速いことなどが明らかとなった。

著者関連情報
© 2019 日本交通学会
前の記事 次の記事
feedback
Top