2014 年 2014 巻 61 号 p. 114-116
2011年7月, 茨城県神栖市の現地センリョウ生産圃場で,茎葉が枯死する病害が発生した。罹病部からはBotrytis属菌が高頻度に分離され,分離菌を接種した結果,原病徴が再現され病斑部からは接種菌と同様の菌が再分離された。病原菌の形態,生育温度,rDNA-ITS 領域の塩基配列に基づき,本菌をBotrytis cinereaと同定した。B. cinereaによるセンリョウの病害に関する報告は認められないことから,灰色かび病 (新称) を提案する。