関東東山病害虫研究会年報
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ワサビ墨入病の発生実態及び発生消長
太田 光輝中野 敬之
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1992 年 1992 巻 39 号 p. 113-115

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抄録

静岡県下の主要なワサビ産地97圃場について, 株抜取り調査による墨入病の発生実態調査を行った。その結果, 根茎内部黒変症状は全調査圃場で観察され, その発生株率は78%であった。このうち, 墨入病の発生圃場率は95%で発生株率は32%であった。この他に輪腐病が13%の圃場でみられ, 発生株率は3%であった。墨入病の作型別発生消長を静岡県農業試験場わさび分場棚場試験地で調査した結果, 夏植や秋植の作型では植付後早い時期から感染が認められたが, 冬植では感染時期が遅れた。しかし, いずれの作型も植付後1年を経過する頃から発生が増加し, 発生程度も高くなった。

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