関東東山病害虫研究会年報
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走査型電子顕微鏡による水稲種子発芽時におけるイネ苗立枯細菌病菌侵入門戸の観察
井口 慶三
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1992 年 1992 巻 39 号 p. 17-19

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抄録

走査型電子顕微鏡を用いて, イネ苗立枯細菌病菌を接種した籾の, 発芽時における侵入門戸とされる, 気孔及び傷痍部の形態的変化を観察し, イネ苗立枯細菌病菌の侵入時期を検討した。鞘葉上の気孔は催芽後では先端部のみ開口していたが, 播種後下方の気孔も順次開口し始め, 播種2日後には基部の気孔も十分に発達した。本葉抽出にともなう鞘葉の傷痍部は播種1日後より開口し始め, 冠根は播種3日後から抽出した。これら侵入門戸の発達状況から本病菌の主な侵入時期は播種1日後以降と推定された。

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