2000 年 2000 巻 47 号 p. 165-167
ダイコンを加害するキタネグサレセンチュウの被害を解析し, ダイコン播種時の線虫密度とダイコン根ぐされ指数との回帰分析により, 要防除水準を求めた。収穫時のダイコン根ぐされ指数が25以下になるのは, 播種時線虫密度がベルマン法で土壌20g当たり1.8頭以下の場合であった。しかし, この要防除水準には, 2~6頭の年次較差があり, 栽培期間中における, 環境要因の影響が示唆された。秋冬ダイコンによる線虫増殖率 (Pf/Pi) は, 0.58~3.25と低率であった。また, 播種時線虫密度とダイコン重には負の相関が認められたが, 相関は弱く, 回帰係数の有意性も年次により, 異なった。