関東東山病害虫研究会報
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内生細菌の育苗時接種処理と尿素ポリマーの土壌混和処理との併用によるハクサイ黄化病防除効果
渡邊 健松本 みゆき諏訪 順子相野 公孝本吉 貞彦
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2003 年 2003 巻 50 号 p. 25-28

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抄録

ハクサイ黄化病に対する生物防除法とその効果的な利用法を検討した。生物防除素材としてハクサイ根こぶ病防除に有効な内生細菌を用い, 本菌を含有した培土でハクサイ苗を育苗した。また, 本圃に細菌類が窒素源として利用できる尿素系縮合ポリマーを10a当たり200kg土壌混和し, 畦立てした。それぞれの単独処理のみによる黄化病防除効果は低かったが, 両者を併用した場合, 防除効果は高まり, 黄化病の少発生条件では実用的な防除効果が得られた。しかし, 多発生条件での防除効果は不十分であった。そこで, 体系防除技術として, 土壌消毒後2年間程度黄化病の発生が抑制されるカーバム剤の土壌消毒跡地に内生細菌接種苗と尿素系縮合ポリマーの土壌混和の併用処理を適用したところ, 実用的な高い防除効果が得られた。

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