関東東山病害虫研究会報
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殺線虫剤ホスチアゼートの作物および栽培土壌における残留性
橋本 良子
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2004 年 2004 巻 51 号 p. 171-174

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抄録

トマト, ダイコン, ニンジンについて, ホスチアゼートを施用した栽培土壌および作物中の農薬残留濃度の変化を調査した。トマトとダイコンの栽培土壌におけるホスチアゼートの半減期はそれぞれ7日と5日であった。ホスチアゼートは, トマト植物体に浸透移行し, 個体内濃度は定植7日後に最大となった。第二花房までの茎葉部には検出されたが, 果実からは検出されなかった。ダイコンにおけるホスチアゼートの残留濃度は, 根部と葉部について両者とも, 播種20日後に0.24ppmを検出したが, 収穫期である播種62日後以降は検出されなかった。ニンジンについても, 生育途中の播種60日後には根部と葉部に0.11ppm~0.53ppmの残留が検出されたが, 収穫物における残留は基準値 (0.2ppm) 未満であった。

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