関東東山病害虫研究会報
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タラロマイセスフラバス水和剤を基軸にしたイチゴ炭疽病, うどんこ病の防除体系
野沢 英之石川 成寿中山 喜一尾川 新一郎伊豆 進
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2004 年 2004 巻 51 号 p. 37-42

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抄録

微生物農薬タラロマイセスフラバス水和剤と化学農薬を組み合わせた防除体系モデルのイチゴ炭疽病 (Glomerella cingulata) およびうどんこ病に対する防除効果を検討した。7~10日間隔の薬剤散布において, 本剤を化学農薬と交互または本剤を2回おきに散布する防除体系は, 化学農薬のみの散布とほぼ同等の高い防除効果が認められた。本剤を散布後, イチゴの各部位から本剤の成分である Talaromyces flavus が再分離され, 化学農薬散布後も本菌の定着が確認された。本剤を基軸とした防除体系は, イチゴ炭疽病およびうどんこ病防除において実用的であり, 化学農薬の散布回数を1/2~2/3に削減することが可能である。

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